> 大塚ホールディングス株式会社|Singularity University Japan Summit
SingularityU Japan Summit

松尾 嘉朗
(専務取締役 総務担当)

笠 章子
(常務執行役員 総務部人材企画室長)

パトリック・ニュウエル
(シンギュラリティ大学ジャパンサミット代表)

2030年~2040年の貴社の社会での役割は、どういったものになっているとお考えでしょうか?

企業理念として、「基本的にグローバルで健康に貢献できる事業を行う、他社がやらない大塚独自のものをやる」ということは変わらずに維持していかなければと思います。それらを弊社製品やサービスに具現化し、グローバルにおいてなくてはならないヘルスケア企業として、今まで以上にしっかり貢献していきたいというのがモットーであり、そのクオリティを持続的に上げていきたい。世界の人々の健康に真に貢献していくためには、いわゆる予測困難なデジタルの世界で、何をどうやっていけばいいのか、それをライフサイエンスや医療、予防にどう生かすかを常に考えていかなければなりません。そして、30年、35年後には、健康問題を解決するために、今まで以上になくてはならない企業になっていたいと思います。

未来のテクノロジーを考えると、今の貴社のフォーカスはどこにありますか?

革新的な医薬品とその他製品を研究開発する中で、AIをどのように活用できるか、本当にテクノロジーを理解できているのか、多角的に情報を持っているのかが今後の明暗を分けていくと思います。アンメットメディカルニーズを追及する上で、我々はまだ十分にデジタルの活かし方がわかっていないと思います。他社が出来ない良いものやサービスを開発して貢献するために、まだ我々としては足りていないAIやテクノロジーの知識、見方をこの機会に、いろいろ学んでディスカッションをしていきたいと思います。

もちろんバイオテクノロジーも大事ですね?

バイオテクノロジーも当然大事ですし、当社はもともと輸液や食品から派生して事業を展開していますから、いろいろな技術が複合して、テクノロジーやAI、IoTにも結びついて、統合されていくと思います。

医療の概念、栄養に関する概念がことごとく変わっていくという感じがしています。ビジネスモデルも大きく変わるでしょう。今までの、病気になったら薬で治すといったアプローチの仕方がまったく変わって行く可能性があると思います。今までの延長線の上では事業は成り立たなくなり、「クオリティオブライフ(QOL)」の概念や定義すら変わってくるのではないかと感じています。

テクノロジーが、直線ではなく指数関数的に成長していく中、20世紀に成長するように出来た会社は、21世紀は通用しないと言われています。そこにテクノロジーが関係しています。今我々が想像している世界とは違うテクノロジーや何かがあると思います。それを当社の社員と今回のサミットのコンソーシアムで、気付きや学びから発展し、事業活動に活かしていきたいと思います。

ゲノムも、確か20年前まではほんの一部しか解っていませんでしたが、今はほぼすべてが解明されるところまで来ています。長生きをすると医療費がかかりますが、クオリティを上げるには今までの普通に研究所でたくさんの人を抱えて開発をするという時代から変わらないといけない。ただ、どう変わるのかは、サミットに参加して、他企業のいろいろな方と考えて、ヒントが欲しいと思っています。
すでに弊社では、社内で何名かが集まり何度かディスカッションを行っています。同じテーマ、アジェンダを共有し話をするプラットフォームを与えて頂いたことに大きな価値があると思っています。

我々が予想した以上に、今回の参加者は、何かをしたい、知りたいという意欲と、一方で何をすべきかという焦りがありますが、意義を感じていると思います。

サミット参加から得られるとお考えの一番の価値は?

主にライフサイエンスの分野で、デジタルを考えた時にどう進むべきか、何を考えるべきか、答えはでないかもしれませんが、ディスカッションを通して、多様な情報をいただきながら進んでいきたいという思いがあります。参加する社員もとても燃えていますので、学びを得て、それを柔軟に活かしてくれると期待しています。

今回のサミットのテーマ「日本の未来を共に形作る」が実現するとお考えですか?

日本人はひとつひとつのものを開発、研究することは得意ですが、それを繋げていって、一つのビジネスモデルにしていくことはあまり得意ではないように思います。Uber などのビジネスモデルは日本人が気づきにくい経営基盤です。この機会に、デジタル、AIなどの専門家と継続的に話をしていくことで、我々だけでなく他企業の参加者の皆さんと共に何らかの形で日本の未来に貢献をして、事業に繋げていくこともできるのではないかと思います。我々としてはライフサイエンスの世界で貢献をしていきたいと考えています。今回、シンギュラリティージャパンサミットに参加することが、更なる貢献のきっかけになるようにしたいと考えています。

日本の中のオープンイノベーションを加速する上で、プライベートセクターとパブリックセクターの協力体制を構築することは必須でしょう。政府には、自由にやれるフィールド、フレームワークを提供してもらい、全体としてインテグレートしていけることを願っています。

サミットについて、一番楽しみにしていることは何ですか?

会社として、健康(治療から予防まで)のグローバルな課題に貢献して、会社の存在価値が上がるきっかけ、場面に出会えることを楽しみにしています。

貴社がユニークで、特別な点はなんでしょうか?

クリエイティブと言うと普通の言葉ですが、何時の時代も、社長も、一社員も、長期的な視点で考え、真面目に、愚直にワールドワイド(外向き)で健康について考え、徹底して取り組んでいるところではないでしょうか。特別なことではないですが、皆がそれに向かってやっているのが弊社の特徴だと思います。大塚グループは、健康に関して他社がやらないことをやると決めて取り組んでいます。このような観点からも、テクノロジーの世界を知ることは必須であり、今回のサミットを楽しみにしています。

松尾 嘉朗/Yoshirou Matsuo

専務取締役 総務担当

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、大塚製薬(株)に入社。東京支店をスタートに、人事部採用担当および人事企画担当を経験し、その後、総務部に異動。2008年大塚ホールディングス(株)設立時に、大塚ホールディングス(株)に移籍し、総務および人材育成を担当する。

笠 章子/Akiko Ryu

常務執行役員 総務部人材企画室長

徳島大学医学部栄養学科を卒業後、大塚製薬(株) 佐賀栄養研究所に入社。ファイブミニの商品開発に携わり、その後、ポカリスエットなどのブランドマネージャーを担当。仏国の化粧品会社の代表取締役などを経験後、2009年に大塚製薬(株)に再入社し、ニュートラシューティカル事業部のマーケティング本部長、広報部長を経て、2015年より大塚ホールディングス(株)において大塚グループの人材育成に取り組む。